ある日の学習中、以下の英文に出会いました。
A dinner will follow immediately after the sharefolders meeting.
株主総会の後すぐに夕食会が続きます。
- followが「続く」という意味で使われている
- 主語がA dinner(人ではない)
という2点に違和感を感じたので、その理由を深堀していきます。
日本語の「フォロー」の意味
日本語の「フォロー」を広辞苑で調べたところ、2つの意味が載っていました。
①補い助けること
②追跡すること
SNSでもよく「フォロー」という言葉が使われますが、②の意味に近いと思います。
英語の"follow”の意味
それに対して、”follow”をジーニアス英和大辞典で調べた結果がこちらです。
<自動詞>
①後から行く、ついていく
②次に起こる、続く
③成立する
④理解する
⑤継承する
<他動詞>
①~の後についていく
②~の次に来る、~に続く
③~と並行して走る
④~を追跡する
⑤~に従う、守る
⑥~の言うことを理解する
⑦~を目で追う、見守る
⑧~に従事する
⑨~の後に…を置く
⑩~に興味を持つ、熱狂的に支持する
⑪~を示す、記述する
多い…!
最初に挙げた文で使われている「続く」の意味は二番目に乗っていたので、よく使われるのだと思います。
また、自動詞の
③成立する
④理解する
⑤継承する
他動詞の
③~と並行して走る
④~を追跡する
⑥~の言うことを理解する
⑧~に従事する
⑨~の後に…を置く
⑪~を示す、記述する
などは日本語の「フォロー」にはない意味なので、日本語の「フォロー」よりもカバーする範囲が広いと言えそうです。
”A dinner will follow immediately”に感じた違和感の正体
日本語の「フォロー」と英語の"follow”の意味を辞書で調べて分かったのは、
示す意味の範囲が異なるということです。
followを「補い助けること」という意味で使うことはなさそうですし、フォローを「続く」という意味で使うこともありません。(日本語では「夕食会が株主総会の後にフォローする」なんて言わない)
ほぼ日本語化していて日常生活でもよく使う単語だからこそ、日本語にはない意味で使われたときに違和感を感じてしまうのかなと思います。
パトロンは「経済的援助を与える人」だけど"patron"は「顧客」もそうかな。
日本語に取り入れられて、元の意味とは違うニュアンスを持つようになった言葉に出会うと、言葉ってどんどん進化していくものなんだなぁと実感します。これこそ語学の醍醐味、楽しさですね。